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猫の去勢手術・避妊手術の適齢期は。手術の方法とメリットも解説

猫は非常に繁殖能力の高い動物のため、飼い猫も去勢や避妊をせずにいると、他の猫と交尾をしてどんどん子どもを増やしてしまいます。その結果、増えすぎて面倒が見られなくなった猫たちが、野良猫になったり保健所に送られ殺処分になったりする問題が起きています。

猫を飼うなら飼い主の責任として去勢・避妊手術はしっかり行うべきです。

猫の去勢・避妊手術の適齢期は?

生後6ヶ月から発情が始める前までに

猫の去勢手術も避妊手術も、猫が生後6ヶ月になり発情が始まる前までに行うのが最も良いタイミングです。6ヶ月以降になるとオスもメスも発情が始まりやすくなり、一度発情してしまうと手術しても癖で同じような発情行動を見せることがあります。

ただ猫によっては生後4~5ヶ月くらいから猫の発情行動が始まってしまうこともあり、猫の体重を見て病院によっては生後5ヶ月でも去勢・避妊手術を受けられることがあるようです。

早すぎても受けられませんが、去勢・避妊手術が遅くなりすぎても受けられないことがあります。猫はだいたい7~8歳くらいからシニア猫と呼ばれますが、体力の落ちたシニア猫は手術が負担になるので、去勢・避妊手術を獣医師から反対されることがあります。

早すぎず遅すぎないタイミングで手術しなければならないので、猫を飼い始めた時から去勢・避妊手術のために準備はしておいた方がいいでしょう。

発情行動とは

猫の去勢・避妊手術をしなかった場合に発情行動で見られるのは、普段とは違う鳴き声スプレー行為など。スプレー行為はいつもより濃いオシッコによるマーキングで、室内飼いの飼い主さんとっては困ってしまう行動の一つだと思います。去勢・避妊手術を受けることで、大体の猫がこのような発情行動をしなくなります。

猫の去勢・避妊手術の方法・費用

去勢・避妊手術が始まるまで

猫の去勢・避妊手術では、全身麻酔をするので前日の夜から食事は抜き、水も与えません(12時間以上前)。翌日猫を動物病院に連れて行き体調チェックをしてから、鎮痛剤の注射や麻酔をしていきます。

オスは睾丸の周り、メスはお腹の体毛を剃って丁寧に消毒していきます。

去勢・避妊手術の方法

去勢手術の場合、睾丸付近を切開し睾丸を取り出します。切開する範囲が狭いため、縫合が必要ないこともあります。

避妊手術の場合、お腹を開いて卵巣と子宮を取り出します。お腹の縫合をして終了です。

手術が終わったら麻酔を切ります。手術後は、動物病院に1泊するのが一般的です。

去勢・避妊手術の費用

去勢手術・・・2~3万円(検査・薬・宿泊代込み)

避妊手術・・・3~5万円(検査・薬・宿泊代込み)

意外に安いと感じた人もいるのではないでしょうか。手術とだけ聞いて私自身、始めは(安くても10万円くらいするのかな…)と思っていたのですが、上を見てもわかる通り、無理な金額ではないことが分かると思います。

また自治体によっては去勢・避妊手術の一部を負担してくれることもあるので、さらに安くなるかも可能性もあります。

猫の去勢手術・避妊手術のメリット

次に猫の去勢・避妊手術をしたときのメリットとデメリットを紹介します。

  • 発情行動がなくなる(鳴き声・スプレー行為)
  • ケンカが減る(オス)
  • 生殖器系の病気にかかりにくくなる
  • 発情期のストレスがなくなる
  • 脱走されることが減る
  • 殺処分される猫・野良猫が減る

など去勢・避妊手術には飼い主側のメリットだけでなく、猫の健康にも良いと言われます。未去勢・未避妊の猫よりも去勢・避妊手術をした猫の方が長生きするのではないか、という考察も出てきているため、猫と長く健康に過ごすためにも去勢・避妊手術は必要と言えます。

猫が去勢・避妊手術のデメリット

反対にデメリットとしては、去勢・避妊後の猫は太りやすくなること。キャットフードの与え方や栄養バランスを考えた食事が大切になってきます。

耳がV字に切られている野良猫のは去勢・避妊手術済み

野良猫の中には耳がV字に切り取られている猫もいるかと思います。「いじめられた?ケンカ?人間からの虐待?」と思う人もいるかもしれませんが、耳が切り取られている野良猫は「地域猫」と呼ばれる野良猫で、ボランティアによって去勢・避妊手術を受けた野良猫であるという印になります(麻酔が効いている手術中に切り取るので痛みはない)。