体格や年齢違いによるキャットフードの正しい与え方
体格の違う猫には同じ量を与えるべきではない
愛猫の食事では、どのようにキャットフードなどを与えているでしょうか。猫には沢山の種類がありますが、その猫種によっては体格が大きく違うので、与えるキャットフードの量は猫の大きさによっても変えなければなりません。
一番小さな種類では2キロ弱しかない猫もいますし、反対に大きな猫では10キロを超える種類もいます。こうした大きさに違いがある猫に同じ量を与えた場合、非常にバランスが悪く一方では肥満に、一本では栄養不足を招いてしまいます。
キャットフードの摂取量の計算方式
そこでキャットフードの推奨摂取カロリー計算には体重が用いられています。ほとんどは猫の体重別にキャットフードを何グラム摂取すればいいかが書かれていると思います。
猫が1日に摂取するキャットフードの量は、
- 体重(kg)×70キロカロリー程度
がいいとされています。
《キャットフード計算例》
もし猫が4kgだった場合、1日の摂取量は4(kg)×70(キロカロリー)となり、280gとなります。これを1日数回の食事に分けて猫に与えます。
この計算に当てはめてはいけない猫
- 肥満猫
- 筋肉質で運動量の多い猫
ダイエットが必要な肥満猫の場合は、カロリーを減らす必要があるので穀物が少なくたんぱく質が多いダイエット用のキャットフードをメーカーの記載の量を与えるのが望ましいでしょう。
しかし反対に肥満だからと言って与える量を極端に減らすやり方はいけません。キャットフードをぱったり与えなくなってしまったら猫に必要な栄養分まで摂れなくなり、病気になってしまいます。あくまで健康的なダイエットができるよう与える量の調整や運動ができるよう気にかけてあげてください。
逆に筋肉質で運動量の多い元気な若い猫は消費するカロリーも多いので、キャットフードは少し多めに与えた方がいいかもしれません。肥満気味になってきたら与える量は戻したり調整した方がいいですが与えても太る気配がない運動量なら少し多めに与えても問題ないでしょう。
成猫でない猫はそれぞれのキャットフードで
- 老猫(シニア猫)
- 子猫
老猫になると運動量も減るので必要なカロリー数は少なくなります。シニア猫の場合は70ではなく60キロカロリーにすることで摂取カロリーの計算することもできますが、老猫にはシニア用のキャットフードをメーカーの記載に合わせて与えるのが最も安心です。
また子猫の場合、与えるキャットフードは成猫と同じように考えてはいけません。
猫の体重だけで考えると、成猫と大きな子猫で体重が同じなら同じ量を与えて良いようにも思えます。しかし子猫の場合は、大人の猫になるための身体を作っているので、成猫とは違った栄養と、より多くのカロリーが必要になります。
ですので猫は成猫になるまでは(1年前後)、子猫用のキャットフード(キトゥン)を与えてください。子猫の成長に合わせた栄養素量を配合しているので、細かいことを考える必要がありません。そしてなにより安全です。
推奨摂取カロリーは各社・各団体で違う
先に紹介した推奨摂取カロリーの計算式ですが、実はメーカーや団体によって推奨している計算式が違います。
NRC(全米研究評議会)推奨
- 70×体重(kg)kcal/日
一般社団法人ペットフード協会推奨
- 70+30×体重(kg)kcal/日
- 70×体重(kg)の0.75乗kcal/日
各社採用の安静時エネルギー要求量(PER)計算式
- 70+30×体重(kg)kcal/日
- 60×体重(kg)kcal/日
この計算を当てはめると、例えば3kgの猫なら1日の摂取量は50kcalも違います。
キャットフードのパッケージに書かれている給与量を参考にしましょう
キャットフードごとに消化吸収率も違いますので、メーカーごとに摂取する量は当然違いが出てきます。
このため、一般的な計算式はあくまで参考値であり、余り当てにはならないということを覚えておきましょう。
その点キャットフードのパッケージに書かれている給与量はメーカーで計算されて表示されていますので、そちらを参考にしつつ、愛猫に合わせて与えるのが最もおすすめの方法です。