マイクロチップは身元証明証!埋め込む方法や費用、を解説
ペットに埋め込む「マイクロチップ」とは
ペットそれぞれの身元を証明する
マイクロチップとは、動物それぞれの番号が記録されている器具で、自分の家の猫であることを確実に証明することができる「身元証明証」のようなものです。
ペットや動物の身元を調べる時には専用の読み取り機器(リーダー)を使うことで、マイクロチップに記録された個体の番号や飼い主情報を読み取ることができます。
マイクロチップの特徴
マイクロチップは直径2mm、長さ1.2cmくらいで、細長くカプセルのような形をしています。
マイクロチップは電子機器でありコンデンサなども入っていますが、電池の交換などは必要なく、30年はそのままで問題ないと言われています(猫の平均寿命より10年以上長い)。
マイクロチップは義務なのか
犬や猫は義務ではない
日本では、犬や猫にマイクロチップを埋め込むことが義務化されているわけではありません。
日本でマイクロチップの埋め込みが義務づけられているのは、指定された特定の危険な動物や外来生物のみとなっています。
そのため愛猫にマイクロチップを埋め込むかどうかは、飼い主さんの判断次第と言えます。
海外から連れてくる場合は義務
ただ海外から日本に犬や猫を連れて来る場合には、マイクロチップは義務になります。
また全ての国ではありませんが、国によっては猫やペットにマイクロチップが装着されていないとそのた連れて行けないケースもあります。
マイクロチップのメリット
猫の命を守る
保護された時、猫の首輪が取れていると、猫が飼い猫なのか野良猫なのかが分からず、殺処分になってしまったり飼い主を探してもらえないことがあります。
しかし猫が保護された時にマイクロチップが装着されてあると、専用リーダーで読み込んだ時に「この猫には飼い主がいる」ということが分かります。
たとえマイクロチップに読み込まれた情報が間違えてあったり、古い情報で役に立たなくても、野良猫でないことを知ってもらえるので、最悪の殺処分を回避し猫の命を守ることができ、飼い主を探す努力をしてもらいやすくなります。
保護された時に戻ってきやすい
マイクロチップを猫に装着しておくと、離ればなれになった時や外で猫が迷子になっても、自分の元に戻ってくる可能性が高くなります。
装着されたマイクロチップには、それぞれを識別する番号だけでなく、飼い主さんの情報も記録されているため、専用リーダーでマイクロチップを読み取ってもらえさえすれば、保護した施設や団体から連絡をもらうこともできます。
自分の猫だという証明になる
またマイクロチップにはそれぞれの番号があるので、自分の猫であるという証明をすることができます。
例えば、この猫は自分の猫だと他人から言いがかりをつけられた時や、迷子になった猫が見つかり自分以外にも飼い主だと名乗る人が出てきた時。
そんな時に身元の証明になる番号や飼い主情報を確認することで、猫が確実に自分の猫であることを証明できるのです。
なくなることがない
災害時や逃げ出した時、なんらかのはずみに首輪が外れてしまったり、身につけていた物がなくなってしまうことはあります。
しかしマイクロチップは体に埋め込むため、首輪や身につけている物のように取れてなくなってしまうことがありません。
一度装着すれば、もう二度と取ったり交換したりする必要はありませんし、データを書き換えられる心配もありません。
海外に行きやすい
上でも少しお話ししましたが、国によってマイクロチップが埋め込まれていないとペットの出国ができないこともあります。
マイクロチップをあらかじめ入れておけば、そんなトラブルにはなりませんし、海外に行ってからもマイクロチップは役立ちます。
マイクロチップを埋め込む方法
注射のように埋め込む
マイクロチップを猫に埋め込む時には、手術やおおがかりなことが行われるわけではありません。
マイクロチップは「インジェクター」という大きめの注射器にも見える注入器を使って、猫の皮膚の下に入れられます。
必ず獣医が行う
このマイクロチップを埋め込む行為は、獣医さんにしか認められていないため、自宅で飼い主さん自身で行うことはできません。
猫の場合、埋め込む場所は猫の首の後ろや背中のやや左あたりが一般的です。
マイクロチップ埋め込む時の痛み
「埋め込む」という言葉の恐ろしさから、猫が可哀想、とても痛くツライ思いをするのでは、と心配になる飼い主さんもいるかもしれません。
確かにマイクロチップは普通の注射に比べれば、太く大きな注入器が使われますが、実際痛みは普通の注射器とさほど変わらないと言われています。
そのためマイクロチップの埋め込みでは、麻酔や入院などは基本的に行いません。
マイクロチップにかかる費用
では上記の方法でマイクロチップを埋め込むにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
マイクロチップの費用は数千円
マイクロチップを埋め込むのにかかる金額は、およそ5,000~1万円くらいが一般的のようです。
マイクロチップを埋め込むと聞くとかなり高値だと思われる方もいますが、実際はそこまで高額ではありません。
マイクロチップの登録情報の変更
マイクロチップの情報変更はハガキや電話などで行うことができます。
住んでいる場所や電話番号が変更になるたびに、埋め込まれたマイクロチップを交換したり体内から出したりする必要はないので安心してください。
期間は2~3週間くらいで完了しますので、どこまで大変だったり難しかったりすることはありません。
マイクロチップのデメリット
位置が分かるGPSではない
よく勘違いされるのですが、マイクロチップは番号や飼い主さんの情報を読み取ることはできますが、GPSのようにペットの位置を把握することはできません。
そのため、マイクロチップを埋め込んだからといって、いなくなった時にどこにいるか調べることはできませんし、音が出てすぐに見つかったりするわけでもありません。
専用リーダーがないと分からない
またマイクロチップは保護した人や団体が専用のリーダーを持っていなければ、意味がありません。
マイクロチップを読み取るためのリーダーを持っていない一般の人が猫を自宅に連れ帰ってしまったり、リーダーを持ち合わせていない保護施設、団体に保護された場合、マイクロチップはないに等しいと言えます。
メーカーによって読み取れないこともある
マイクロチップの読み取りには専用のリーダーを使いますが、メーカーよって読み取れるマイクロチップと読み取れないマイクロチップがあります。
そのため場合によっては、猫が保護されてリーダーを当てられても、マイクロチップがきちんと読み込まれない可能性もあります。
猫が盗まれていたら意味が無い
またいくらきちんとマイクロチップに情報を登録していても、猫が誰かに盗まれて連れ去られてしまった場合、マイクロチップはほぼ役に立ちません。
マイクロチップは保護した団体や施設でデータを読み取られてこそ戻ってきやすくなりますが、猫が連れ去られてしまった場合、猫がいる場所を見つけたり生死を確認することはできないので、何の役にも立たないということも珍しくありません。
猫のマイクロチップまとめ
以上が猫のマイクロチップについての解説でした。
マイクロチップは猫が自分の元に帰ってくる可能性を高くしてくれますが、必ずしも猫の安全を守ってくれるわけではありません。
油断してしまう分、危険だと考える方もいますが、マイクロチップは入れていないよりも入れた方が状況は良くなりやすいと思います。
もしマイクロチップを検討されている方は、デメリットも理解した上で、ぜひマイクロチップを猫に装着してあげてください。