キャットフードの給与方法と理想的な与え方
特に与え方などは気にせず、なんとなくキャットフードを与えているだけの方もいると思いますが、実は猫に適した与え方があります。
キャットフードの給与方法
まずキャットフードの与え方にはこのような方法があります。
- 完全自由摂取方式
- 時間制限給与法
- 質的制限給与法
一つずつ詳しく説明していきます。
完全自由摂取方式
完全自由摂取方式とは、1日の摂取量よりも多くキャットフードを準備しておき、猫がいつでも自由に食べることのできる環境を作っておく方式です。
<完全自由摂取方式のメリット>
- 猫が好きな時に好きなだけ食べられる
- 猫のストレスが少ない
- 飼い主もラク
この方式は猫の本来の食べ方にあった与え方なので、猫はストレスなく好きな時間に好きなように食べることができます。
与える回数が1回と少なくて済むので、家を空ける時間が長い人や不規則な生活リズムの人にとっても便利な方法です。
<完全自由摂取方式のデメリット>
- キャットフードや器の雑菌が増えやすい
- 猫が太りやすくなる
- 1食・1日に食べた量が分かりにくい
完全自由摂取方式のデメリットは、衛生面や体型・体調管理は難しくなるでしょう。猫は自由に好きな分だけ食べられるので、特に食欲旺盛な猫は肥満を助長してしまうかもしれません。
家を空ける人や猫を見る時間が少ない人はさらに体調の管理がしにくくなります。病気のサインの一つである餌を食べない点を見逃してしまう可能性があります。
時間制限給与法
時間制限給与法とは、1日に数回の給与時間を設定してキャットフードを与える方法です。1回当たりの給与時間は30分程度とし、その時間内で猫にキャットフードを与えます。
<時間制限給与法のメリット>
- 食べる量をチェックできる
- 放置しないので衛生的
決まった時間を設けることで、食べる量を定期的にチェックすることができます。また長時間キャットフードを置きっぱなしにしないので、埃などが溜まらず常に清潔なキャットフードを与えることができます。
<時間制限給与法のデメリット>
- 猫によっては食べる時間に偏りがある
- 時間を決めると必要量を摂取できないことも
- 猫によってはストレスが溜まる
時間制限給与法を用いた場合、食べる時間に偏りがある猫は30分間のうちに全く手をつけない猫もいます。また猫の気分がキャットフードに向いたときにはすでに残り数分になってしまい、少量しか食べられないということも。また食べたくない時に食べなければいけないので、ストレスに感じる猫もいます。
質的制限給与法
質的制限給与法は、あらかじめ1日の摂取量やカロリーを決めて2~3回の食事に分けて与える方法です。
<質的制限給与法のメリット>
- 体型管理がしやすい
- 食べる量をチェックできる
決まった量を与える質的制限給与法は、猫が肥満にならないように管理するには最も適した方法と言えます。また猫が食べた量がしっかり確認できるので、食欲の有無や猫の体調の変化にも気づきやすいです。
<質的制限給与法のデメリット>
- 供給量の不足の可能性
- 栄養成分には綿密な計算が必要
- 手間がかかる
質的制限給与法で与えている家庭もあると思いますが、猫の消費カロリーは毎日違い、時間ごとにも違ってきます。必ず全て食べるとも限らないため、供給量の不足を招く場合があります。また綿密な計算で食事を管理するので手間がかかる給与方法です。
理想的な給与方法
一般的にはドライフードだけでなくウェットフードやおやつなども利用されることから、1日数回給与する方法が多いと言われています。
その上で理想的な給与方法は、常にキャットフードがある状態になる完全自由摂取方式としながら、1日1回はフード皿を洗い、定期的に古いキャットフードを新しいキャットフードに変える与え方です。
夜行性で夜間に10回以上食べることがあります
猫は朝方と夕方に活動的になることから、完全自由摂取方式で猫を観察すると、採食は少ない量でありながらも10回以上になることも珍しくありません。
食事の間隔が長いと肥満の原因になる
また食事と食事の間隔が長いと脂肪をため込みやすくなり、肥満の原因になる場合があります。
空腹の時間が長くなると喉に詰まらせやすい
1日1回の給与で空腹の時間が長くなると、給与時間になると一気に食べて喉に詰まらせたり、胃液などを吐いてしまう場合があります。
このようにこのためペットの生活や体調に合わせてこまめに調節してあげることが大切です。