子猫のミルク・離乳食・キャットフードの与え方
子猫にエサを与えるときの配慮
子猫にエサを与える場合、成猫とはまた違った配慮をしなければなりません。
というのも子猫は人間と同じように、時期によってミルク→離乳食→食べ物(猫の場合キャットフード)というようにエサを変えていかなければならないからです。生まれて間もない猫はキャットフードを買ってきても食べられませんし、反対にいつまでもミルクだけあげるわけにもいきません。
つまり子猫は、日数や月齢によって与えるものと与え方を細かく変えていく必要があります。そこで今回は月齢別、子猫のキャットフードの与え方について紹介していきます。
【生後1ヶ月まで】ミルクをこまめに
与えるもの:猫用ミルク
子猫が生まれて25日~1ヶ月くらいまではミルクを与えます。この頃の子猫はまだお腹も噛む力も弱く、成猫とは異なる栄養素が必要になるからです。
与えるのは人間が飲む牛乳ではなく「猫用のミルク」です。高脂肪・高タンパクで必要な栄養素を摂れ、乳糖もきちんと調整されているので下痢などになりにくいです。
子猫用ミルクは、人肌程度で温め与えますが、もし子猫がうまく飲んでくれない場合は、スポイトなどで一滴ずつ丁寧に口の中に入れてあげましょう。
与え方:2~5時間おき
子猫にもよりますが、ミルクは2~5時間おきにあげる必要があります。6時間くらい空けても大丈夫な子もいれば、2時間おきにミルクを欲しがる子もいます。どちらにせよ、つきっきりの状態になるので少し大変ですが、赤ちゃんのお母さんになったつもりで付いていてあげましょう。
ミルクを与える際の注意点
子猫に多量のミルクを押し込むと子猫が窒息する危険性があります。間違っても無理矢理与えないようにしてください。子猫が少し大きくなって元気になれば、小動物用のほ乳瓶を使ってミルクを与えると良いでしょう。
【生後1ヶ月~1.5ヶ月まで】離乳食とミルク
与えるもの:猫用ミルク/離乳食
子猫が生まれて1ヶ月~1.5ヶ月の間は離乳期間になります。この時期はミルク→栄養価の高い離乳食へとシフトチェンジが重要です。
与え方:1日5~6回
最初のうちはミルクと離乳食を同時に与え離乳食にゆっくり慣れさせます。
与える回数は1日5~6回ですが、いきなり離乳食をたくさん与えると子猫は下痢になってしまうので、慣れるまでは離乳食は少量でかまいません。子猫の体調を見ながら徐々に離乳食の量を増やし、ミルクの量を減らしていきます。
なお離乳食を食べ出したらミルクが減り水分が足りなくなるので、水を用意します。清潔な器に水を入れていつでも飲めるようにスタンバイしておきます。
離乳食を食べない場合
離乳食をなかなか食べてくれない子猫もいます。原因としては、離乳食の味や食感が好みでなかったり、離乳食自体が好きになれない、または新しい食べ物に警戒している、などが考えられます。
対策としては、離乳食を別のものに変えてみる、ドライフードを少量ふやかして食べさせてみる、匂いを積極的に嗅がせたり舐めさせてみる、など。
【生後1.5ヶ月~6ヶ月まで】ドライフードへ移行
与えるもの:子猫用ドライフード/子猫用ウェットフード
生後1.5ヶ月~6ヶ月までの子猫は離乳食を卒業して、子猫用のドライフードへ完全移行していきます。
成長期の子猫に必要な栄養素量は成猫とは異なりますので、この時期はきちんと「子猫用」のキャットフードを与えましょう。
与え方:1日5~6回(3、4ヶ月目くらいから3~4回に減らしていく)
子猫用キャットフード(ドライフード)を1日5~6回に分けて与えていきます。生後3、4ヶ月くらいになったところからは1回のキャットフードの量を増やして回数は3~4回に減らしていきましょう。
ドライフードを始めからそのまま食べられる子猫もいますが、噛みづらいようならお湯で少しふやかして与えると食べやすくなります。また一時的に子猫用のウェットフードとドライフードを混ぜて与えるのも一つの手。
関連記事:キャットフードのふやかし方
子猫用キャットフードを与えるときの注意点
ただずっとふやかしたままで与えていると、いつまでもドライフードをそのまま食べれず噛む力も付かなくなるので、ふやかす具合は調整していってください。ウェットフードは与えても問題ありませんが、ウェットフードは80~90%が水分のため栄養が非常に少ないです。なのでウェットフードを与える場合は基本的におやつとして与える程度にしておきましょう。
ドライフードをよく食べるようになったら水を沢山飲まないと様々な病気の原因になります。尿道結石や便秘予防のためにも、水飲み場をいくつかに分け、いつでも水が飲めるように配慮しましょう。そして水は綺麗な器に。
【6ヶ月以降の子猫】子猫用キャットフードの卒業へ
与えるもの:10~12ヶ月までは子猫用、それ以降は成猫用のキャットフード
ドライフードにもすっかり慣れ、6~10ヶ月くらいの子猫はしばらく子猫用のドライフードを量を調整しながら与えます。
だいたい10~12ヶ月(1年)くらいからは成猫用キャットフードにシフトしましょう。
与え方:1日2~3回
6ヶ月を過ぎたら1日のキャットフードを与える回数は2~3回で大丈夫です。
猫によって時期を調整しましょう
最後に子猫の月齢別、エサの与え方をご紹介しましたが、実は猫によって大人になるスピードは違います。
例えばメインクーンなど大型の猫は、約3年かけて大人になるとも言われているので、あまり参考にならないかもしれません。
猫の種類だけでなく、性格などによっても変わってくるので、あくまでも目安として考え、その猫に合わせて与える期間を変えるようにしてください。