猫の味覚特集!猫が好きな味や強く感じている味は何味?
味覚は猫にとって生きていく上で必要不可欠な感覚です。では猫はどのような味を認識できるのか、またどの味を好んで食べるのか解説します。
基本的な味覚
基本的に犬や猫は4種類の味を感じています。
- 甘味
- 酸味
- 塩味
- 苦み
この4種類の味を組み合わせることで食べ物は様々な味を出しています(人間はこれに旨味がプラスされます)。
猫が強く感じる味、あまり感じない味
猫は4つある味の中で強く感じられる味とあまり感じられない味があります。
- 酸味・苦味 → 敏感に感じ取れる
- 塩味・甘味 → あまり感じ取れない
犬の場合、苦みをほとんど感じることができませんが、猫は酸味や苦みで毒があるかどうか判断をしているため、この二つの味は感じることはできます。
しかし塩味や甘味は感じ取りにくく、特に甘味はほとんど感じ取れないと言われています。
猫が味を感じ取っている器官
人間も犬も猫も、味を感じ取っている器官は「味蕾」です。
- 人間 → 約1万個
- 犬 → 約2,000個
- 猫 → 約800個
しかし猫の場合、味を感じ取る器官の「味蕾」の数が、人間や犬と比べて少ないことが分かります。そのためしばしば猫は味覚音痴?と言われてしまうことがあります(しかし猫はニオイや食感、人間には分からない水の味などには敏感です)。
猫が感じ取れる4つの味覚
最も猫が敏感に感じる味覚は「酸味」
猫が最も敏感に感じ取れる味覚は酸味です。
猫は肉食性動物なので、大好きな肉が腐っていないかを判断するために酸味が発達したと言われています。肉を主食とする猫にとって、酸味が最も重要であったというわけです。
そして猫は酸味が大好きです。意外なような気もしますが「猫は酸っぱさに旨味すら感じている」とも言われています。
次に敏感な味覚は「苦味」
猫が次に敏感に感じるのは苦味です。
猫は酸味が最も強く味覚として感じられますが、苦みもかなり強く感じており、猫にとって嫌いな味の部類に入ります。他の動物たちと比べても猫は段違いで苦味を強く感じています。
苦みもまた酸味と同じで猫が肉が腐っているか、体の毒にならないかを判断するために必要だったので発達したようです。
あまり猫は感じていない「塩味」
猫にとってあまり味を感じられない味覚は、塩(辛)味です。
猫は元々塩分をそこまで必要としない動物なので、塩(辛)味の物をわざわざ摂る必要がありません。むしろ塩分を取り過ぎる方が猫にとってはよくないので気を付けてあげなければなりません。
猫は塩(辛)味を感じられないので、人間なら塩辛くて食べられないような塩分多量の食べ物やフードでもパクパク食べてしまうことがあります。知らず知らずの内に塩辛い物を与えすぎているかもしれないので、塩分量を確認してから与えてください。
ほとんど感じられないのは「甘味」
猫がほとんど感じられない味覚は、甘味です。犬や人間は甘味のあるものは好きである傾向が強いですが、猫は甘味があっても好んで食べることはないと言われます。
それは猫は遺伝的に甘味を感じにくい動物として知られていますが、それは遺伝的に猫が甘みを感じる細胞を持っていないことが理由として挙げられます。
ただ最近は子猫の頃から人間や人間の食べ物に触れ合ってきたことで、猫が甘い物を求めることもあると言われます。飼い主の真似をしているのか、本当に甘い物を欲しているのかは分かりませんが、そのことから「猫によっては甘味を感じているのではないか」「甘みを好んでいるのではないか」とも言われ出してきています。
しかしそれは糖というよりもアミノ酸には感受性を反応しているだけで、糖として甘味を感じているわけではないという否定の意見も聞かれます。
キャットフードはどんな何味?
もちろんキャットフードによって味は変わってきますが、一般的に多いと言われるキャットフードの味は「薄い塩味」です。
しかしキャットフードによっては上でも話したような、とても猫の健康に良いとは思えない塩辛いキャットフードや濃い味付けをされたフードが出回っていることも事実です。
猫には強く感じられる味とあまり感じられない味があるため、健康を損なうようなフードでも食べてしまうことがあります。
飼い主さんは、猫の食いつきだけを見るのではなく原材料や成分を見て猫の健康に良いキャットフードを与えるようにしましょう。