災害時で準備するべき猫のための防災備蓄物
災害大国である日本
災害大国として日本では、噴火、台風、豪雪、巨大地震やそれに伴う巨大津波など様々な災害が起きています。
大災害だけを見てもここ十数年の間に、
- 新潟中越地震(2004年)
- 東日本大震災(2011年)
- 御獄山噴火(2014年)
- 鬼怒川氾濫(2015年)
- 熊本地震(2016年)
など多くの災害が起こっていることが分かります。そして日本に住むならこれからも災害に見舞われることがあるでしょう。災害の規模によっては、避難しなければならなかったり何日も水道・電気・ガスが使えない状況になることも十分に考えられます。
その際、家族同然の愛猫のために何ができるのでしょう。あらかじめ猫のためにしておくべきこと、準備物などを今回ご紹介したいと思います。
災害が起こる前に準備できること
猫の命を守るためには災害が起こる前に準備しておくべきことをまとめました。
1. 自宅の家具の固定・落下物の防止
猫のためにまずは自宅の家具が災害時に倒れてこないか、落下物の危険はないかの確認をしましょう。
猫は自宅の中で自由に過ごしているため災害時どこにいるかわかりません。災害時に家具の下敷きになってしまったり、落下物で怪我をしてしまうことも十分にあり得るので、猫がいつもいる場所や、人間が入れない場所などにも危険がないか確認して固定するなどの対策を取りましょう。
2. 猫の健康管理をしっかり行っておく
災害時は病気にかかりやすく体調不良になる猫もいるので健康管理を普段からしっかりしておくことは大切です。避難で外に出たり環境がガラリと変わったりすることで、猫には大きなストレスになります。免疫力が低下したり、他の猫や動物と接触することで猫エイズなどの病気にもかかりやすくなります。
ワクチンや不妊・去勢手術をしておくことで、災害時の猫のストレスや病気にかかるリスクを減らすことができます。災害が起こる前に動物病院などでワクチンや予防、手術を行っておくことをおすすめします。
3. 人や他の動物にある程度は慣れさせておく
災害時のために猫をある程度、飼い主さん以外の人や動物にも慣れさせておきましょう。
災害が起きて飼い主さんが助けに行けない場合、他の人が救助してくれることがあります。その際に人に慣れていないと。救助が来ても逃げたり気が立って暴れ出してしまうことがあります。また他の動物にあったことのない猫の場合、避難所で他の動物に出会った時、猫にとって大きなストレスになります。
他の避難者の人に攻撃したりすると、猫が避難所に入ることを反対されたりする可能性もありますから、なるべく落ち着いた状態を保てるよう人や他の動物にもある程度慣れさせておきましょう。
4. 猫の常備品、食料などを備蓄・準備しておく
そして最も大切な準備は猫に必要な物を備蓄することです。災害時は人の命も危険な状態なので、食料や備蓄品は人間が優先になりますし災害支援でペットフードが配布されることもほとんどありません。
なので災害時の猫の食料や常備品は、飼い主さんがしっかり用意しておく必要があります。下の項目に備蓄品のチェックリストを用意したので、確認してみましょう。
6. 首輪に連絡先などの情報を記入
災害時は猫が逃げてしまうことも多いので保護された時に飼い主が分かるよう首輪には名前や連絡先、住所などを記入しておきましょう。
せっかく保護されても身元が分からないと猫が戻ってくる時期も遅くなります。連絡先が書いてあることで猫が戻ってくる可能性は高くなるので、緊急連絡先の電話番号を書いておきましょう。
7. 避難所や自治体にペットの同行避難の確認
最後に猫の同行避難について避難所や自治体に確認しておきましょう。原則ペットとの同行避難は可能ですが、いざ避難しても他の避難者や救助の人から反対されたり、もめてしまう可能性があります。
避難所には動物が苦手な人や猫アレルギーを持っている人など様々な人が避難してくるので、連れてきたペットをどのように人と違う場所に分けるかなど、ペットの同行避難について話し合っておくことも必要です。
また日頃から飼育マナーに気を付け、近所の人との関わりを持つことでいざという時に愛猫の同行避難を受け入れてもらいやすくなるかもしれません。
猫に必要な備置品チェックリスト
災害時にはてんてこ舞いで猫の物まで準備する時間はないかもしれません。すぐに持ち出せるようあらかじめ備蓄品を準備して一つにまとめておきましょう。
災害時のための備蓄品リスト |
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・キャットフード(5~7日分) |
・水(ペット用) |
・予備の首輪 |
・使い慣れた猫用食器 |
・ガムテープ |
・ケージ or 洗濯ネット |
・ペットシーツ |
・猫用トイレ(排泄処理道具) |
・タオル |
・ブラシ |
・猫用おもちゃ |
キャットフードは1週間分くらいを備蓄しておくのが望ましいです。食いつきが良く水分補給にもなるウェットフードと、主食としていつも食べているドライフード両方を用意しておきます。普段はフードの期限が切れないよう備蓄したフードの期限が近づいたら使い切って新しい物に交換しましょう。
また水は災害時に水道が止まってしまった時のために必要になります。ミネラルウォーターは種類によって動物に合わない物もあるので、ペット専用の水を買っておくのが安心です。
ケージは大きく持ち運びも大変なので避難所に持っていけないこともあります。その場合は可哀想ですが、洗濯ネットや虫網などのネット類に猫を入れて運んだり逃げないようにします。環境が変わって警戒から威嚇行動に出たり、暴れて誰かを傷つけたりしてしまわないよう準備物の一つとして持っておきましょう。もしリードがあれば、避難所ではリードにつないでおくのも一つの手です。