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キャットフードに含まれるビタミンの役割、不足と過剰の時の症状

ビタミンとは

必要な栄養素の一つ

ビタミンとは、生物、もちろん人や猫にとっても必要な栄養素の一つです。

タンパク質、脂質、炭水化物、ミネラルなどと並んで「5大栄養素」と言われています。

働きによって分けられた名前

「ビタミン」と聞くとそういう名前の物質があると思われるかもしれませんが、ビタミンはあくまで「どういう働きをするか」で分類したときの名前です。

そのため、たとえば「ビタミンA」と呼ばれる成分は働きこそ一緒ですが一つの成分を呼ぶわけではありませんし、それぞれ別の成分となっています。

ビタミンは食べ物から摂取

猫や人も含め、生物はビタミンのほとんどを体内で作り出すことがほとんどできません。

しかし生物が生きるためにビタミンは必要不可欠なので、体に必要なビタミンの多くは、食事から摂取しています。

脂溶性ビタミンと水溶性ビタミン

脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの違い

ビタミンは大きく、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けることができます。

脂溶性ビタミンは油によけやすいのに対して水溶性ビタミンは水に溶けやすい性質を持っています。

この違いとして大きいのは、

  • 脂溶性ビタミン→体外に排出されにくい
  • 水溶性ビタミン→体外に排出されやすい

ということです。

脂溶性ビタミンは体にたまる

脂溶性ビタミンは尿に溶けてしまうことがないため、体内にたまりやすく不足しにくいと言えます。しかし摂取しすぎると体から排出できずに過剰摂取などの問題になりやすくなります。

水溶性ビタミンは体外に出やすい

反対に水に溶ける水溶性ビタミンは、尿に溶けて体外に排出されやすいので不足しやすいですが、たくさん摂取してしまってもすぐ排出されるので体に問題が起きにくいです。

猫に必要なビタミン

ビタミンの種類は13種類、またビタミンに類似した成分を合わせると20種類以上のビタミンがあります。

すべてのビタミンを摂取しなければいけないわけではないため、猫にとって必要なビタミンをいくつか押さえておきましょう。

ビタミンA

ビタミンAは脂溶性ビタミンの一つで、レチノールなどが挙げられます。

レバーや卵、魚、チーズなど動物性の食べ物に多く含まれていますが、キャットフード(総合栄養食)でも猫に必要なビタミンAをまかなうことは可能です。

ビタミンAの役割

ビタミンAの役割は、

  • 被毛
  • 皮膚
  • 粘膜

などを作り出すために必要な成分です。また猫の正常な視覚を保つためにも働いています。暗闇で猫がしっかり物を見ることができるのもビタミンAあってこそです。

ビタミンA不足症

ビタミンAは脂溶性ビタミンなので体から不足することは少ないですが、ビタミンAが不足すると「ビタミンA欠乏症」になり皮膚疾患(乾燥、ふけ、炎症など)や毛並みが悪くなる、脱毛などの肖像が現れてきます。

ビタミンA過剰症

飼い猫の場合ビタミンA欠乏症よりも、ビタミンA過剰症になることの方が多いようです。

ビタミンAが豊富に含まれたサプリ、猫の偏食、栄養バランスの偏りなどが原因で、ビタミンAの摂取量が過剰になってしまうことで、猫がビタミンA過剰症になる例が増えています。

ビタミンA過剰症になると、関節や脊椎、肝臓に異常が見られるようになり、骨が変形したり痛みを感じるなどの中毒症状が現れるようになります。

もし猫の動きがぎこちなくなったり、痛がっているような様子が見られた場合、ビタミンA過剰症かもしません。

ビタミンD

続いてビタミンD。ビタミンDもまた脂溶性ビタミンの一種で、キャットフードでビタミンDを摂取することも可能です。

食べ物で見ると、脂肪分の多い青魚に多く含まれている傾向があります。魚が含まれていないキャットフードにはビタミンDが直接添加されていることが多いです。

日光を浴びることでビタミンDを作り出すとも言われていますが、猫にはその作り出すための物質が少ないため、日光浴だけに頼り切るのはよくありません。

ビタミンDの役割

ビタミンDの役割は、

  • カルシウムとリンの働きの調整
  • 骨を形成を助ける
  • インスリンを作り出す

などの働きがあります。カルシウムとリンは骨に関わる重要な成分であり、カルシウムやリンを吸収するためにビタミンDは必要になっています。

ビタミンD欠乏症

ビタミンDが欠乏すると、骨軟化症や関節の痛みなどを引き起こします。

骨折もしやすくなり体重も減ってしまいます。

ビタミンD過剰症

ビタミンDの過剰摂取は、高カルシウム血症、肝機能障害、また尿毒症などを引き起こします。

キャットフードによってはビタミンDが多く配合されていることもあるため、注意が必要です。

ビタミンE

ビタミンEは脂溶性ビタミンで、トコフェロールと呼ばれることもあります。

キャットフードの酸化防止剤などにも使われるビタミンEは、老化防止にも効果的と言われ、注目されています。

ビタミンDは卵の黄身やサーモン、かぼちゃなどに多く含まれており、キャットフードに酸化防止剤として添加されていることもあります。

ビタミンEの役割

ビタミンEの役割には、代表的な物として抗酸化作用があります。

キャットフードの品質を保つための酸化防止剤の役割も果たしています。

またガンなどの原因となるフリーラジカルという物質を除去するのにも役立っています。

ビタミンE欠乏症

ビタミンEが不足すると免疫力が低下し、食欲がなくなる、皮膚疾患が出るなどの症状が見られます。

ビタミンE過剰症

ビタミンEは脂溶性のため体内にとどまりやすいですが、他の脂溶性のビタミンに比べると、過剰摂取による悪影響が少なく、安全と言われています。

ビタミンはバランス良く適量を摂取

ビタミンは多ければ良いわけでもなければ、不足するほど少なくて良いわけでもありません。

猫にとって必要なビタミンをバランス良く摂取していくことが大切になってきます。

これを飼い主さんの力だけで行うのはとても難しいことです。猫の栄養学についても詳しく学ぶ必要があります。

しかし今は「総合栄養食」という猫が必要とする栄養をバランス良く摂るためのキャットフードが多く販売されています。

総合栄養食のキャットフードの中でより自分の猫に合った栄養バランスのキャットフードを選んでいきましょう。