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猫から人へ感染するコリネバクテリウム・ウルセランス感染症とは

猫からの感染症として今話題になっているのが「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」。先日の「猫からの感染症で女性が死亡した」というニュースでこの病気を知ったという人もイルと思います。

今までもペットから人間に感染する病気は知られていましたが、「死亡」の二文字を聞くとやはり、自宅でペットを飼っている家庭や日頃から動物と触れ合うことが多い人は今回のニュースで不安を感じるかもしれません。今回は死亡の原因になった猫からの感染症「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」とは一体どのような病気なのかを見ていきたいと思います。

【どんな病気?】コリネバクテリウム・ウルセランス感染症とは

コリネバクテリウム・ウルセランス感染症とは、「コリネバクテリウム・ウルセランス」という細菌によって引き起こされる感染症です。

コリネバクテリウム・ウルセランス感染症は、猫以外にも国内外の犬や牛など様々な動物が感染しており感染した動物との接触で人間にも感染することがあります。

死亡した女性も、普段からエサをあげていたという野良猫たちとの接触でコリネバクテリウム・ウルセランス感染症に感染してしまったと考えらます。

【感染経路】ペットとの接触に注意

感染経路としては、やはりペットとして触れ合うことが多いとの接触で感染することが多いようです。

しかしコリネバクテリウム・ウルセランス感染症は、実は以前から確認されていた猫と人間の共通の感染症の一つで、とてつもなく珍しい病気というわけではありません。今回のニュースでは猫からの感染でしたが、猫以外にも様々な動物に感染することがわかっているので、猫だけなく他の動物にも注意する必要があります。

ただし、人間から人間にうつることはほとんどないそう。

【症状】コリネバクテリウム・ウルセランス感染症の症状は

コリネバクテリウム・ウルセランス感染症は、動物の場合も人間に感染した場合も、風邪のような症状皮膚に炎症が出るのが特徴です。

  • 咳・くしゃみが出る
  • 喉が痛む
  • 鼻水が出る
  • 皮膚が炎症している

飼い猫や飼い犬、また自分や家族でこのような風邪の症状が出た場合には、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症を疑った方がいいかもしれません。

またこの他の症状として呼吸困難も挙げられ、最悪の場合は今回のニュースにもあるように感染後、死に至ることもあります。もし感染していると思ったらなるべく早くに病院に行き診察してもらうことが大切です。

【治療法】コリネバクテリウム・ウルセランス感染症はどう治す?

コリネバクテリウム・ウルセランス感染症の治療には抗菌作用がある薬で対処するのが有効とされ、実際にコリネバクテリウム・ウルセランス感染症から、マクロライド系抗菌薬を使用したことで回復した例もあります。

【予防法】コリネバクテリウム・ウルセランス感染症に感染しないために

コリネバクテリウム・ウルセランス感染症の予防には動物との接触を避けることが最も簡単ですが、そこまで過剰にする必要はないでしょう。一般的な風邪予防でするような、手洗いうがいや消毒などをすることで感染にリスクを低くできます。

飼い犬や飼い猫がいる場合は、ペットの体調もしっかり管理する必要があります。ペットに風邪のような症状がないか、皮膚に炎症が見られないかなども確認して、感染しているかもしれないと思ったら動物病院に連れて行き獣医の診察を受けましょう。

【注意点】無症状でも菌を持っている可能性がある

注意点としては、飼い犬や飼い猫に風邪や皮膚炎の症状が出ていなくても菌を持っている可能性はあるということです。

たとえば飼い猫がとても元気で風邪の症状や皮膚の炎症がちっとも見られなかったとしても、コリネバクテリウム・ウルセランス菌を持っている(保菌している)可能性はあります。その菌が接触したことで飼い主さんに感染してしまった場合、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症になってしまうことがあります。

たとえ自分の家の犬や猫が元気でも油断してはいけません。

愛猫や愛犬との触れ合いが日々の楽しみになっている人にとってはツライかもしれませんが、手洗いうがいの徹底をして、濃密な接触ではなく適度な触れ合いにすることで予防はできますので、対策をしながらペットと触れ合っていきましょう。